熊本信用金庫 金融機関コード:1951

  

ご挨拶

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会長 品川 良照

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理事長 井星 伸一

皆様方には平素より格別のご愛顧・お引立てを賜り、厚く御礼を申し上げます。本年もディスクロージャー誌「くましんの現況2025」を作成いたしました。何卒ご高覧頂き、ご理解を深めて頂きますと共に、より一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

令和6年度の我が国経済は、約34年振りに1ドル160円台と円安が進み、インバウンド消費が拡大した他、輸出企業の好業績や慢性的な人手不足も相まって企業の賃上げ率は過去を大きく上回る水準となりました。こうした好調な経済を背景に日銀は7月と翌1月に政策金利の引き上げを実施し、金融緩和政策の正常化を進めているところです。県内においては、熊本地震を乗り越え、豪雨からの復旧・復興が進むなか、TSMC工場進出を機に半導体関連企業の集積が進み、雇用者増に対応する住宅整備や宅地開発、道路網等のインフラ整備も加速しており、電子部品関連の業種だけではなく、サービスや小売りなどに幅広く波及効果が期待されています。また、阿蘇くまもと空港については、国際線の便数が増えて、ネットワークが拡大・強化され、アジア各地との接続が充実し、海外との交流拡大や新たなビジネス展開に広がりつつあります。一方で、原材料・エネルギー価格の高騰、円安に伴う物価高、深刻な人手不足といった影響は続いており、地域の中小企業にとっては厳しい経営環境が続いていくことが懸念され、今後、需要の回復をいかに取り込んでいけるかが課題と言えます。

このような状況下、当金庫の業績面につきましては、預金は前期比56億62百万円減少の1,755億21百万円、貸出金は前期比17億16百万円増加の1,086億20百万円となり、会員数15,723名で期末を迎えました。また、収益面では、資金運用収益の増加を主因に経常収益33億9百万円(前期比3億12百万円増)を計上したことで、預金の支払利息増加や有価証券ポートフォリオのメンテナンス実施により経常費用26億92百万円(前期比1億84百万円増)計上したものの、経常利益は6億16百万円(前期比1億27百万円増)、当期利益は4億59百万円(前期比76百万円増)となりました。

一昨年に、地域の皆様のおかげで当金庫は節目の創立100周年を迎えることができました。DXの進展、脱炭素化など、私たちを取り巻く環境は急速に変化していますが、100年企業としての誇りを持ち、変わりゆく未来に向けて変化をおそれず、これまで以上に「お客さま」に満足していただき、地域企業の持続的可能性の追求・実現に向けて、全役職員の力を結集してお取引先や地域の発展に尽力する所存であります。今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2025年7月
会長 品川 良照
理事長 井星 伸一